雨に濡れても喉が渇く

どんなに歴史や思想を学び、
多くの知識や情報を得たとしても、
満たされぬ感情がある。

「雨に濡れても喉が渇く」

ムーヴマン フォルム デフォルマシオン

志と形のせめぎ合いは歪曲を起こす。
歪みや震え、それこそ手仕事の妙。

ムーヴマン×フォルム＝デフォルマシオン

觸螢光

同時明滅　螢の群れの
一つに觸れば光は乱る。

されども派生したのちは
何れ再び共明す。

書すれば花

言葉も葉ならば光合成す。

しからば自然と花が咲く。

貝抱珠

吐き出せぬほどの苦しみは
受け入れそして研磨する
それがいつしか真珠となりて
多くの人らを魅了する

風狂

「風狂
　燃ゆる心の火種はあるか
　突き動かされし感情は
　言外をゆく逍遥遊」　

去来凪

イザナギと読む。

寄せては返す波の末、
閑寂の境地に至る。

自不求

「じふく」と読む。

自服。
自ら求めぬ侘びの姿勢。

偲

しのび。

人を思ふ。

先人、そして今。

当たり前の不思議さよ

「当たり前の不思議さよ
　林檎の木には蜜柑はならぬ
　しからば我の筆先に
　当たり前の不思議さを」

小休止のことばたち

「栞
　珈琲
　窓辺の花瓶
　鳥の囀り
　空模様」